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リンパドレナージュは英語の「排出」、「排水口」を意味する「ドレン」と、リンパ液の「リンパ」を合わせて作られた、
比較的新しいフランス語です。
日本では、ヴォッダー式といわれる軽擦法、いわゆるエフルラージュ(effleurage)の手法が主に使われており、
ポンパージュ(後述)と組み合わせて施術します。 エフルラージュ手法はリンパ管軽擦法とも言われ、タッチが非常に軽く、皮膚表面のリンパ液の流れに沿って行われます。 リンパ液は、血液の一部です。毛細血管から浸出したもので、主に血漿とリンパ球から構成されています。
リンパ液は体内をとてもゆっくりと、漂うように流れています。
その速度は血圧や、浸透圧、筋肉・呼吸運動などにより異なってまいりますが、
循環が滞りますと免疫賦活障害やNK細胞の減少など、所謂抵抗力が落ちるという現象が起こり、
ひどくなるとリンパ節での外敵に対する負担が大きくなります。これがリンパ節が腫れるという現象の一つです。
リンパ管を通ってリンパ節に流れるリンパ液は、胸管や右リンパ本管を経て静脈に合流しますが、
リンパ節は静脈の中にウイルスや細菌が入り込まないよう、防御する一つのポイントで、いわば免疫機能と異物との戦場なのです。
リンパドレナージュはこの戦いのあとの疲弊した皮下のリンパ液を老廃物とともに押しながす手助けをする技術で、
いわば古いリンパ液のお掃除をすることであるとも言えます。
肥満またはむくみがちで、リンパの流れが悪くなっている方等にお勧めします。
リンパドレナージュは血行を促すのではなく、リンパの流れだけを促進させます。
そのためには、リズミカルで優しく皮膚を上下水平にストレッチする、独特のテクニックが用いられます。
基本的には、オイルは使用しませんが、皮膚の状況により、ごく少量用いる場合もあります。
実際の施術は…体各所のリンパ節、リンパ管を焦点に流し込んでいきます。
(リンパ節やリンパ管を直接施術することはありません。)
その後、鎖骨下静脈周辺のリンパ液の停滞を解消、あとは症状にあわせて身体の中心から、
末端へと各部位を組み合わせて行ないます。カウンセリングと触診を入念にしておくことが大切です。
基本的な手技は「ポンパージュ&ドレン」です。吸い上げるという意味のポンプです。
手のひらの中心を窪ませて吸引、そのまま皮膚を吸い上げるように持ち上げるのですが、
これはリンパ液の通りをよくするために皮膚構造の隙間を広げる目的で行なわれる高度なテクニックです。
規則正しいリズムで、軽く持ち上げ、組織間を拡張させ、リンパの通り道が開いているうちにエフルラージュで軽くなぞるように押し流す。
これを繰り返し行います。
これが正しいリンパドレナージュの基本ですが、この高度な技術を駆使できる施術者は非常に少数です。
また、体力と神経を使いますので、シフトの関係で必ず事前のご予約をお願いしております。
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